夢をかなえるゾウでかなうか夢

2009.03.01

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ドラマになったり、マンガになったりと人気の「夢をかなえるゾウ」を読んでみました。

冒頭へんなゾウが突然現れて、私は神様だ。君は変わりたいのか?変わりたくないのか?と問いかける。本としては自己啓発本の一種なのだけど、自己啓発本を読みなれた人にはちょっとつらい本かも。。。。
 
物語も中盤に入った頃、ガネーシャはこのままではお前は変われないと言いだします。主人公が持っていた成功本を手にとって、

「自分、この本を最初に読んだ時、今と同じように興奮してたんやで。変われると思って自信持っとった。なんでか分かるか?」
「それは……なぜですか?」
「それはな、本に期待してたんや。『この本なら僕を変えてくれる』そう思うとった。だから興奮していたんやな。今の自分もそれと同じなんや。自分はワシに期待しとる。『この神様なら僕を変えてくれる、どこか今までとは違う場所に連れて行ってくれる』ってな。せやろ?」

 
と自己啓発本を読むことで成功するかもしれないという気分だけを先取りすることを指摘します。後から、そんなに簡単に成功できないことを知って、へこみ、それを繰り返すことでどんどんやる気をなくしていく。いわば自己啓発本の否定。けっこうここでがつんとやられました。
 
 
そしてラストシーン。

成功だけが人生やないし、理想の自分あきらめるのも人生やない。ぎょうさん笑うて、バカみたいに泣いて。死ぬほど幸福な日も、笑えるぐらい不幸な日も、世界を閉じたくなるようなつらい日も、涙が出るような美しい景色も、全部全部、自分らが味わえるために、この世界つくったんやからな。

 
とさらに自己啓発本を否定した成長戦略をも否定する発言が飛び出すのです
 
ガネーシャの最後の言葉はこう締めくくられています。

世界を楽しんでや。心ゆくまで

 
 
なんでも楽しめば、努力ですら努力でなくなり、成長するために努力するという自己啓発本の方程式はがらがらと崩れるわけで、「自己啓発をする前の心構えを考える本」とでもいえばいいのかなぁ。いや、この本を読んで本当にこの内容を理解して実践できるならその後の自己啓発は必要なくなるはずなので、「自己啓発本なんて辛気くさいもん読んでないで、もっと楽しく生きたほうがいいということを理解する本」というほうがいいかもしれません。
 
 
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夢をかなえるゾウ

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