奈良美智から見た落書きの真実

2009.03.11

昨日書いた「奈良美智が描いた落書き」 という記事の続報です。奈良美智本人が、ブログで事実を語っています。

部分的に引用することで意味が変わってしまいそうなので、ここはあえて全文を引用します。

事実について

こういうことは一字一句きちんと書かないといけないのですが、今はとりあえず大事だと思えることを書きます。
あとで、もっときちんと考えて書きますので待っていてください。

まず、描いたのは手のひら大のもので、すぐに消したこと。
またそれは一つの顔であり、友人2人の似顔絵などではないこと。
ニューヨークでは一警官の判断で人を拘束できること。
ニューヨークでは拘束は最低でも24時間であること。
24時間後、僕は罰則、罰金もなく無罪で解放されたこと。
最初形式として顔写真(前、横)指紋(左右全部の指、手のひら、側面)をとられたが、その記録は結局消され残っていない(と、最後に聞いた)。
僕を拘束した警官は、僕のキャリアなどまったく知らないこと。
つまり落書きするものたちのボス的として拘束したわけではない。
これは↑画家だから良い!とかいう肯定的な意味ではありません。
画家とかそういうことではなく普通に落書きという違法行為をしたということです。
警官がすべて正義の味方ではないこと。
警官はユニオンスクエアーの交番で、他の拘束した人の携帯の画像をチェックし、ゲラゲラ笑いあげくその携帯でその人を撮ったこと。

この事件記事はすべてアート・イン・アメリカの記事が元になっていること。
オープニングの最中に、その記者に(記事にするとは言われずに)いろいろ話したことが元になっていること。
その記者は僕が、その人とつたない英語で会話したことを元にして記事を作成しており、警察に事実関係を聞いていないこと。

事件があった駅名が違うこと。
拘束されたのは24時間であること。
記者の質問が落書きのことではなく、留置所の環境ばかりであったこと。

警官が僕を拘束しようとした時、見ず知らずの市民が抗議していたこと。
できればその人たちを探して、その時の状況を第三者の目で語ってほしいこと。

いずれにせよ、軽い気持ちで行った行為がこのように話題となり、いろいろな人を不快にさせていること。
また、実際にそうして何人かの人々に心配もかけ、また迷惑もかけていることに、心からすみませんと言いたい。
こういう公共の場での落書きはイノセントな行為であっても、決してかっこいいことではありません。
今回、小学生の子からこの事件について聞かれた時、自分があたえる影響というものを強く感じ、反省しました。

この問題について、いずれきちんとわからないことは確かめて書きます。

これからは路駐している汚れた車のボディにさえ、冬の曇った電車の窓ガラスにさえ落書きはしないでしょう。
いつもスケッチブックを持って歩くようにします。

正直、どこにでも描きたい衝動は急に襲ってくるものですが、とにかく紙やキャンバスに移し、形にするように努力します。

しかし、反省しなければならないことは山ほどあることに気がつきました。
ほんとに考えれば考えるほど山ほどあります。

 
 
「とりあえず大事だと思えること」ということで書かれているわけですが、絵の内容が最初というのが、絵描きだなぁと思いますね(笑)。こういう場合、一人でも二人でも一緒だし、顔であろうが、似顔絵であろうが関係ありません。また、描いたものを消したということですが、The World’s Best Everに掲載されている絵は誰の絵ということになるのでしょう? 確かにアメリカのサイトなんかを検索しても元記事がアート・イン・アメリカしか見当たらないのが気にはなりますが、彼の言動もまた、彼だけの言葉なわけで。。
 
たとえば事件があった駅名が違うことに関してはニューヨーク市警の発表と報じた産経ニュースとどっちが正しいのか。。
 
こういうとき事実誤認であったとしても、悪いことをした側からの言葉は信じきれないんだなぁと痛感しますねぇ。日本のニュースサイトがどれだけ裏付けをとっているのかどうかも怪しいものですが。。
 
 
私としては「どこにでも描きたい衝動は急に襲ってくる」という言葉にかなりすっきりしました。事件はいつ、どのように起こったかよりも、なぜ、どうして起こったがが知りたいですからねぇ。描きたくてたまらなくって、描いちゃったというのが彼らしいです。

関連してるかもしれない記事

Pocket