それで結局、何ベクレルの食べ物なら食べても大丈夫なの?まとめ

2011.04.29

それで結局、何ベクレルの食べ物なら食べても大丈夫なの?まとめ
 
福島第一原子力発電所の事故から50日が過ぎようとしています。

あっちの牛乳から000ベクレル、こっちの野菜から000ベクレルと日々ニュースが絶えない毎日。
そんな食べ物と放射能に関する情報をちょっとまとめておきます。
 
 
日本ではどんなふうに食材を測定しているのか

試料はあらかじめハサミ、カッター、包丁等で細切りし、機器校正で用いたものと同様の0.5~1L 程度のタッパー容器又は2L マリネリ容器に入れて検出器を容器に密着させて測定する。
(厚生労働省2011.03.17 PDF 緊急時における食品の放射能測定マニュアル)

キャベツやはくさいは外側の変質した葉っぱと芯を取り除いたものを、ごぼうやサルシフィーは葉っぱを取り除いて細切りにしたものを使っています。
 

野菜等の試料の前処理に際しては、付着している土、埃等に由来する検出を防ぐため、これらを洗浄除去し、検査に供すること。なお、土、埃等の洗浄除去作業においては、汚染防止の観点から流水で実施するなど十分注意すること。
(厚生労働省2011.03.18 PDF「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」に基づく検査における留意事項について)

流水で土やホコリなどを洗い落としてから検査をしています。
 
 
日本の飲食物摂取制限に関する指標
原子力発電所事故を受けて日本国内に流通する食品の暫定規制値が発表されています。
日本国内に流通する食品の暫定規制値
(厚生労働省2011.03.17 PDF放射能汚染された食品の取り扱いについて)
 
輸入食品中の放射能の濃度限度(セシウム)は全食品370ベクレル/kgとなっていて、国内の野菜などの500ベクレル/kgと逆転。国内に流通する野菜のほうが輸入品の野菜よりも放射線量が多いということもありそうです。
 
 
フランスの原子力調査機関CRIIRADが考える基準

5歳の子供がヨウ素10000ベクレルを摂取すると年間線量限度1ミリシーベルトに達する。2歳未満の子供の場合、約5500ベクレル(15020ベクレル/kgのホウレンソウを366g)で年間線量限度に達してしまう。
 
汚染された食品は 撤去されなければならない
(葉物野菜、牛乳、チーズなどが汚染されやすい)。「危険性が無い」という事は無い。
(中略)汚染された食物摂取による被ばくは、放射性エアロゾルや放射性ガスの吸入摂取と、その放射性煙流による被ばく、そして汚染された土壌からの被ばくにさらに付け足される事になるのだから。
(CRIIRAD 2011.03.20 PDF 日本での食品放射能汚染について)

放射能汚染の危険性について調査しているフランスの非営利団体CRIIRADは、チェルノブイリ事故の教訓から、少しであっても予防策を取るべきだと言っています。
 
 
原子物理学者ワシーリー・ネステレンコ教授が考える基準
元ベラルーシ科学アカデミー核エネルギー研究所所長で、1990年から93年にかけてベラルーシ、ウクライナ、ロシアの三ヶ国にまたがる専門家独立委員会を組織し、チェルノブイリの被害を少しでも抑えようと奔走したネステレンコ教授。
1998年にスイスのTSIが製作し、NHKが放送した「チェルノブイリ原発事故その10年後」の中で、彼はこんなことを話しています。
 
「チェルノブイリ原発事故その10年後」
ネステレンコ教授(左)と診療所で話していた患者の父親(右)
 

ネス:魚は調べたんですか?
父親:他の人に食べてもいいと言われましたけど
ネス:子どもは1キロあたり37ベクレル以上の放射能を含んだものを食べてはいけません。これは70ベクレルもありますよ。あなたは釣りを?
父親:はい。趣味で
ネス:なるほど、それで合点が行きました。とにかく子どもに与えてはダメです

彼が設立したベルラド研究所は、今も一貫して子どもが食べていいものは37ベクレル/kgまでと主張しています。
 
 
ドイツ放射線防護協会の考える基準

評価の根拠に不確実性があるため、乳児、子ども、青少年に対しては、1kgあたり4ベクレル〔以下 Bq:訳者注〕以上のセシウム137を含む飲食物を与えないよう推奨されるべきである。成人は、1kg あたり8Bq以上のセシウム137を含む飲食物を摂取しないことが推奨される。
 
2001年のドイツ放射線防護令第47条によれば、原子力発電所通常稼働時の甲状腺器官線量の限界値は年間0.9mSV であるが、上に述べた(54,000Bq/kg)ような日本のほうれん草をわずか100g 摂取するだけで、すでに何倍もこの限界値を超えることになる。
(ドイツ放射線防護協会2011.03.20 PDF日本における放射線リスク最小化のための提言)

評価の根拠に不確実性があるためという根拠がちょっと知りたいところですね。ここが一番厳しめで「日本国内居住者は、当面、汚染の可能性のあるサラダ菜、葉物野菜、薬草・山菜類の摂取を断念すること」を推奨しています。
 
 
現在の日本の食べ物の汚染状況
国際ガイドライン(基準値ヨウ素100ベクレル/kg)を参考に輸入品をチェックしているシンガポール政府は日本から輸入した食品から基準値を超えるヨウ素が検出されたとして、福島、茨城、栃木、群馬の全生鮮品の輸入を停止、千葉、愛媛、神奈川、東京、埼玉、静岡、兵庫の野菜と果物の輸入を停止しています。
(参考:asahi.com 2011.04.01産経ニュース2011.04.04
日本中どこへいっても100ベクレル/kg程度は汚染されている可能性がありそうですね。
 
 
以上食べ物と放射能に関するいろんな情報を集めてみました。
 
最近は数値も少し落ち着き気味でちょっとほっとしていますが、問題はこの緊急時がどのぐらい続くのか分からないということ。半年で済むのか、何年も続くのか。。。それが見えてこないうちは、放射性物質を含んでいる可能性のある食べ物は出来るだけ口にいれないように心がけたいところです。

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