セシウムはどこへ消えた?杉並区内プール水の放射線量測定結果を読み解く

2011.06.12

杉並区のプール

結局、調べかた次第ということなんでしょうね。

杉並区が区内5箇所のプールで放射線量の測定を行い、その結果が公表されました。

 
杉並区内プール水の放射線量測定結果
(区内プール水の放射線量測定結果より)
 
結果は不検出(20ベクレル/キロ未満)。ホームページには「測定したプール水は、昨年から水の入れ替えは行っていません。」と書かれています。

 
東京都が発表している資料の「都内の降下物(塵や雨)の放射能調査結果」を見てみましょう。
都内の降下物(塵や雨)の放射能調査結果
(都内の降下物(塵や雨)の放射能調査結果より3月20日から3月23日を抜粋)

3月20日から3月23日にかけての四日間の雨で、1平方メートルあたり放射性セシウム134が6,310ベクレル、放射性セシウム137が6,350ベクレル降り注いでいます。(この後も降り注いでないわけではありませんが、この四日間と比べると僅かな量なので今回は計算に含みません。)

 
例えば25メートル×15メートルのプールであれば、375平方メートルなので、セシウムの合計(1万2,660ベクレル)で計算すると474万7,500ベクレルが降り注いだ計算になります。
 
でも不検出(20ベクレル/キロ未満)。。
 
さらに計算を進めてみましょう。プール1平方メートルあたり1万2,660ベクレルのセシウムが降り注いだとするならば、水深1メートルとして、1トンの水に対し1万2,660ベクレル、1キロあたりにすると1000分の1で12.66ベクレル
 
そう、不検出になるのです。
 
杉並区の場合、プール清掃やそれにともなうヤゴ救出作戦に対して子どもたちがプールに入らないようにとの通達が出されているので、飲むことのない入れ替え前の水で20ベクレル以下は安全なのかもしれません。
 
でも、量はともかく検査したプールには絶対セシウムがあったのです。東京都健康安全研究センターが行っている「都内の水道水中の放射能調査結果」のような小数点以下まで分かるような調べかたであれば、そのエリアの汚染度を知る上で貴重な資料となったはず。そう思うと今回の杉並区の調べ方はちょっと残念ですね。

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