環状七号線の地下50メートルにある巨大トンネル「神田川・環状七号線地下調節池」を歩いてきました
2011.08.03
全長4.5キロにもなる巨大なトンネルのはじっこをちょっと歩いてきましたよ。
水害から神田川中流域を守るために作られた「神田川・環状七号線地下調節池」。
この「神田川・環状七号線地下調節池」は、神田川取水施設から梅里換気塔までの2キロ(青線)が第一期工事(1988年 – 1997年)として、梅里換気塔から妙正寺川取水施設までの2.5キロが第二期工事(1995年 – 2008年)として作られました。
神田川、善福寺川、妙正寺川が氾濫したときに一時的に地下の調節池に水を逃し、雨が収まったらその水をゆっくりと川に戻す仕組みになっています。
今回、その「神田川・環状七号線地下調節池」の見学会に参加することが出来たので、家族4人で行ってきました。
見学に行ったのは丸ノ内線・方南町駅から徒歩5分ほどの場所にある善福寺川取水施設(上の地図の星印)。ここは東京都建設局の管轄です。
まず最初に会議室で施設についての説明を聞きました。
善福寺川取水施設を上からみた図。川が氾濫したときに善福寺川の水を取り込み、環七の地下50メートルにある地下調節池に送りこむための施設です。
横から見た図。地下へ流れ込む水から騒音が出ないよう、水を回転させながら流しこむようになっています。この施設には普段は人がおらず、何かがあったときに駆けつけるのだとか。
実際に水を使って立体模型で説明してもらいました。
次にモニタとパソコンだけの殺風景なコントロールルームを見学。いよいよ地下へと向かいます。
地下への入口になっている円筒形の機械塔。
どこまでも続くかにみえる立坑内の階段をひたすら下へ。
12階分ぐらい降りたところで、立坑機械室に到着。ここは地下43メートル地点。ここからハッチを通り連結管渠へと入っていきました。
船を思わせる重厚なハンドルが印象的。
連結管渠入口はかなり広い空間。水のにおいと、ひんやりした空気が出迎えてくれました。
連結管渠を100メートルほど歩くと、環七の下にある地下調節池が見えてきました。
電気を消すと怖いぐらいの闇がやってくる地下調節池。職員の方が甲州街道の方向や梅里方向をライトで照らしてくれるのですが、先の方は真っ暗でなにも見えません。(写真は甲州街道方向)
トンネルの直径は13メートル。上の方には水が到達したあとがしっかり線になって残っていました。いずれはこの巨大地下トンネルを延長して、東京湾へつなぐ計画もあるのだそうです。
地下にいたのは合計で15分程度でしょうか。名残を惜しみながらゆっくりと帰路につきます。
ハッチをくぐって機械室に。帰りはエレベーターに乗って一気に地上へ上がりました。地下43メートルの機械室のエレベーター表示は「B2」でしたよ。
地上ではピンポン玉すくいが待っていて、子どもたちは大興奮。浸水時にどのぐらいドアに負荷がかかるのか体験するコーナーがあったりもして最後までいろいろ楽しませてもらいました。
この「神田川・環状七号線地下調節池」の見学会は、年に何回かやってるみたいなので、興味のある人は東京都建設局[Link]のお知らせをこまめにチェックしてみてください。