健康保険証に臓器提供に関する意思表示欄がついてきたので、脳死について調べてみた

2011.09.18

健康保険証に臓器提供に関する意思表示欄がついてきた

新しい国民健康保険証が送られてきたのですが、裏を見てびっくり。

臓器提供に関する意志表示欄がついていました。

国民健康保険証
左が2011年9月30日が期限のもの。右が今回送られてきた2013年9月30日が期限のもの。

一緒についてきた「すぎなみ国保だより」によると、移植医療に対する理解を深めてもらうために、すべての医療保険の保険証に「臓器提供に関する意思表示欄」が設けられたとのこと。
 

臓器移植について
 臓器移植は病気や事故によって臓器(心臓や肝臓など)が機能しなくなった方に、他の方の健康な臓器を移植して、機能を回復させる医療です。
 日本で臓器の移植希望登録をしている人はおよそ1万3千人います。しかし、臓器の提供が少なく、数多くの方が移植を待ちながら亡くなられています。
 日本で事故や病気で亡くなる方は毎年およそ110万人です。その1%弱の方が脳死になって亡くなると推定されています。
 自分が脳死となって最期を迎えたとき、誰かの命を救うことができます。
 わたしたちひとりひとりが、今、臓器移植について考え、家族と話し合い、自分の臓器移植に関する意志を表示しておくことが大切と考えています。
(すぎなみ国保だより第152号)

 
毎年約1万人が脳死で亡くなっていると推定されているんですね。
でも脳死ってどんな状態をいうんでしょうか、そして脳死をどうやって判定するんでしょうか。ちょっと気になったので調べてみました。

 

脳死とはどんな状態なのか
脳死を調べてみるとその曖昧さに驚かされます。基本的には脳の機能が損なわれてしまってもう戻らない状態なのですが、国によっても、医師によってもその定義はいろいろみたいです。

まずそもそも何を持って脳の機能かというところから意見がたくさんあって、呼吸をしたり、血圧を維持したりする脳幹の働きを持って脳の機能とするという意見から、考える働きや自意識、記憶などを司る大脳皮質を重視する意見まで見解はバラバラ。

国の基準としては脳全体の機能が損なわれてしまう「全脳死」を脳死とする国が大半を占めていますが、イギリスでは脳幹に絞った「脳幹死」を脳死としています。

 

脳死をどうやって判断しているのか
日本での脳死は、日本臓器移植ネットワークによる法的脳死判定マニュアル[Link]を噛み砕くと以下のようになっています。

・痛みや刺激に全く反応しない深昏睡状態であること
・瞳孔が両目とも4mm以上で固定されていること
・脳幹反射(対光反射、角膜反射、毛様脊髄反射など)が失われていること
・刺激を加えても30分以上脳波が平坦なこと
・自発的な呼吸が認められないこと

こういったマニュアルに沿って臓器移植に関係ない2名以上の医師が6時間おいて2回確認して、はじめて脳死と判断されるんだそうですよ。

 

海外では脳死と診断されたあとで生き返った事例が何例か報告されていますが、日本での正式な脳死判定は臓器移植するとき以外には行われないので、そういった事例は存在しないようです。脳死判定と同時に臓器をすぐ抜いてしまうのでありえないとも言えますが。。

 
意思表示欄保護シール
国民健康保険証と一緒に裏の記載欄を第三者から隠すための意思表示欄保護シールが付いてきました。一度はがすと貼り直せない特殊なシールになっています。

あんまり考えたくないですが、こういうのはいつ起こるかわからないのでしっかり自分の意志を書いてシールを貼っておこうと思います。

 

脳死・臓器移植の本当の話
 
脳死・臓器移植の本当の話
小松美彦 著

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