日本のマンガの英語版がすごい
2011.11.25
村上春樹の「英語の小説を読むための幾つかの方法」という文章の中にこんな一節が出てきます。
要するに日本語を読まない、これに尽きるわけです。(中略)とにかく何もかも読まない。テレビを観ない、ラジオも聴かない。そして身のまわりに何冊か英語の本を置いておく。これだけです。いやでも英語の本を読むようになる。
・村上春樹が語る「英語の小説を読むための幾つかの方法」
これを意識して、児童書の「マジックツリーハウス」[Link]を原書で読んでみたり、BBCニュースをチェックしたりしてみてるわけですが、さすがにそれだけだと飽きてしまうので、マンガを買ってみようかなとAmazonをいろいろとチェックしてみました。
最初はスーパーマンやバットマンなんかのアメコミのつもりだったのですが、どれを買えばいいのかさっぱりだったので、日本のマンガの英語版をチョイス。
「ワンピース」「ハチミツとクローバー」「うさぎドロップ」のそれぞれ第1巻を買ってみました。
「ワンピース」と「ハチミツとクローバー」は日本のコミックスよりやや大きめ。開き方は日本のマンガと同じで、どのコミックスもカバーのないペーパーバックタイプです。
ONE PIECE(ワンピース)
効果音までしっかり英語に翻訳されていて、元から英語だったんじゃないか思えるぐらいのすごい仕上がり。比べてみると英語版のほうが文字の黒で全体が引き締まってカッコいいー。ドーン!は大体「TA-DA!」で時々「YEAH!」、ゴムゴムの実は「The GUMGUM FRUIT」と訳されてました。
Honey and Clover(ハチミツとクローバー)
「MORITA SENPAI」とか「HAGU CHAN」とか「SENSEI」が日本語のままでいいのかというのがちょっと気になるところではあるのですが(笑)、その完成度は抜群。細かな文字まですべて英語になってます。巻末に「SENPAI」とは何かなど、訳してないものの説明がしっかり載っていて至れり尽くせりでした。
BUNNY DROP(うさぎドロップ)
YUP! YUP! 言ってるリンちゃんがとってもかわいいのですが、擬音が日本語のままでそばに小さく英語で説明が付いている作りでちょっと残念でした。日常生活のたわいないセリフが多いのでそのへんを重視したい人にはオススメです。
ちなみにアメリカではすべてのコミックスにレイティングが付けられていて、EVERYONE(すべての年齢)、YOUTH(10歳以上)、TEEN(13歳以上)、OLDER TEEN(16歳以上)、MATURE(18歳以上)の5段階。
ワンピースとうさぎドロップはTEEN、ハチクロはOLDER TEENと、どれも小学生には見せられないレイティングになってたのが印象的でした。
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One Piece Vol.1![]() |
Honey and Clover, Vol. 1![]() |
Bunny Drop, Vol. 1![]() |
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