東京都庁に設置された空間放射線量をリアルタイムに表示する放射線測定器について調べてみました
2012.10.15
いつの間にかこんなものが設置されていたんですね。
東京都庁の第一庁舎と第二庁舎を繋ぐふれあいモール、宮本信夫が作った「TENTO MUSHI」の先に「放射線測定器」が設置されていました。
見ていたのは数分ほどでしたが0.06から0.08マイクロシーベルト毎時を行ったり来たりしている感じ。東京都福祉保健局が発表している新宿区百人町の数字よりは若干高めの数字になっているようでした。
都は、9月1日から、都庁第一本庁舎2階ふれあいモールに放射線測定器を設置し、都庁での空間放射線量をリアルタイムでお知らせします。なお、本測定器は、都内中小企業が開発した放射線測定器を都が無償貸与を受け、設置するものです。
(東京都福祉保健局2011.8.31)
設置されたのは2011年9月1日のこと。ここに出てくる「都内中小企業」について調べてみたら東京中野に本社を構える「株式会社アルファ通信[Link]」という企業でした。
アルファ通信という会社は放射線測定器を専門に扱っているというわけではなく、福祉、公害、通信など様々な問題の解決を提案する会社のようで、今回都庁に設置された放射線測定器以外にも緊急通報システムや騒音振動測定装置など様々な機器を取り扱っているようです。
都庁に置かれている放射能測定器は「安心生活s」と呼ばれるもので、表示装置は「円満工事」からの転用のようですね。
カタログなどを見ていると「円満工事」同様、本体と測定装置が別々で、表示部である本体とセンサー部分である「放射線測定器収容プラボックス」に分かれているのですが。。。
都庁に設置された装置にはプラボックスがない!
じゃあ、一体どこで測定しているのか気になって、まずは東京都福祉保健局に電話して聞いてみたところ特にこれ以外に設置してあるものはないとのこと。詳しくは企業に聞いてくれとのことだったので、今度はアルファ通信に電話して聞いてみました。
ここで一瞬ちらりと偽装の文字がちらつきましたが、そんなこともなく(笑)、最初はプラボックスを設置していたけれど途中で本体を改造して内蔵タイプに作り変えたとのこと。カタログによると測定器自体の大きさは300ミリ×100ミリ×100ミリとそんなに大きなものではないので、ちょっといじれば入ってしまうのでしょうね。
同じ「安心生活s」が設置された福島県飯舘村役場前。都庁前の約100倍という数字をにこやかに眺める村長たちという構図はなにかの悪い冗談に思えてしょうがありません。
(読売新聞2011.5.28)
※飯舘村役場前は徹底的に除染され、2012年8月時点で0.8マイクロシーベルト毎時程度に下がっているようです。